書道半紙


o漢字向き
oかな向き
o漢字向き(ポリ入)メール便
oかな向き(ポリ入)メール便
"画仙紙(半切)
o漢字向き(素紙)
oかな向き(加工紙)
o漢字向き(パック入)メール便
oかな向き(パック入)メール便
"画仙紙(全紙)
o漢字向き(素紙)
oかな向き(加工紙)
"画仙紙(1.75尺×7.5尺)
o漢字向き(素紙)
oかな向き(加工紙)
"画仙紙(2尺×6尺)
o漢字向き(素紙)
oかな向き(加工紙)
"画仙紙(2.3尺×6尺)
o漢字向き(素紙)
"画仙紙(2.3尺×8尺)
o漢字向き(素紙)
"画仙紙(3尺×6尺)
o漢字向き(素紙)
"画仙紙(3尺×8尺)
o漢字向き(素紙)
"画仙紙(3.2尺×6尺)
o漢字向き(素紙)
"画仙紙(4尺×4尺)
o漢字向き(素紙)
"書初用紙

画仙紙
(パフォーマンス用特大紙)
"紅星牌
o四尺単宣
o四尺重単宣
o四尺夾宣
o四尺他
o六尺
o尺八屏単宣
o尺八屏夾宣
o尺八屏他
o特寸
"汪六吉
"中国画仙紙
"画仙紙(壁紙)

特殊加工紙(半切)
o染め(無地・金振)
o紋
o柄・ボカシ等
o楮紙(箱入)
o鳥の子(箱入)
o雁皮(箱入)
oその他(箱入)
o写経用紙
o楮紙(箱入を1枚売り)
o鳥の子(箱入を1枚売り)
o雁皮(箱入を1枚売り)
oその他(箱入を1枚売り)

特殊加工紙(全紙)
o染め(無地・金振)
o紋
o柄・ボカシ等
o楮紙
o鳥の子
o雁皮
o染め(無地・金振)(1枚売り)
o紋(1枚売り)
o柄・ボカシ等(1枚売り)
o楮紙(1枚売り)
o鳥の子(1枚売り)
o雁皮(1枚売り)

特殊加工紙(2尺×6尺)
o染め
o柄・ボカシ等
o楮紙
o鳥の子
o雁皮
o染め(1枚売り)
o柄・ボカシ等(1枚売り)
o楮紙(1枚売り)
o鳥の子(1枚売り)
o雁皮(1枚売り)

特殊加工紙(1.75尺×7.5尺)
o染め(無地・金振)
o紋
o柄・ボカシ等
o染め(無地・金振)(1枚売り)
o紋(1枚売り)
o柄・ボカシ等(1枚売り)

特殊加工紙(2.3尺×6尺)
o染め(無地・金振)
o紋・柄・ボカシ等
o染め(無地・金振)(1枚売り)
o紋・柄・ボカシ等(1枚売り)
"特殊加工紙(3尺×6尺)
o染め(無地・金振)
特殊加工紙(1尺×6尺)
o楮紙(箱入)
o鳥の子(箱入)
o雁皮(箱入)
oその他(箱入)

特殊加工紙(1尺×3尺)
o楮紙(箱入)
o鳥の子(箱入)
o雁皮(箱入)
oその他(箱入)

"かな料紙
o半紙判
o半懐紙
o半懐紙(清書用)
o全懐紙(練習用)
o全懐紙(清書用)

"古筆臨書用紙
o練習用
o清書用


"固形墨(呉竹)
o漢字用
oかな用
o青墨
o茶墨
o画墨
o朱墨
o写経

"固形墨(墨運堂)
o漢字用
oかな用
o青墨
o茶墨
o写経
o彩墨
o記念墨

"固形墨(その他)

"墨液(呉竹)
o漢字用
oかな用等
o朱液
o生墨
oメタリック書道液
o布書き用書道液
oパール書道液
"墨液(墨運堂)
o漢字用
oかな用等

"筆(博文堂)
o小筆
o写経
oかな細字
oかな条幅
o漢字細字
o漢字半紙
o漢字条幅
o羊毛
o鼬毛
o書初

"筆(一休園)
o小筆
o写経
oかな細字
oかな中字
oかな条幅
o漢字細字
o漢字中字
o漢字半紙
o漢字条幅
o記念筆

"筆(当店オリジナル)
o小筆
oかな
o漢字半紙
o漢字条幅
"筆(中国)
o定番現行生産筆
o古筆他
o無地(ノーブランド)


"筆(その他)
o小筆
oかな
o漢字細字
o漢字半紙
o漢字条幅
o特殊筆
o羊毛

"筆ぺん
o本体
oカートリッジ
o替穂首

"色紙
o大色紙(白無地)
o大色紙
o大色紙(多当紙)
o大色紙箋(練習帳)
o小色紙
o小色紙(多当紙)
o寸松庵色紙
o寸松庵色紙(多当紙)
o姫色紙

"短冊
o並巾
o広巾
o短冊箋
o多当紙

"はがき
o白紙
o柄入紙
"硯
o端渓石硯
o羅紋硯(中国)
o宋坑硯(中国)
o麻子坑硯(中国)
o若田硯(長崎県)
o赤間石硯
o松花江緑石(吉林省)
o澄泥硯(山西省)
oとう河緑石(甘粛省)
oとう河緑石(陝西省)
o紅絲石(山東省)
o紫金石(山東省)
o歙州石(安徽省)
o澄泥硯(江蘇省)
o玉山羅紋石(江西省)
o黎渓石(湖南省)
o興化石(福建省)
o建州石
o墨池
o一点もの

"書道用品
o折手本
o写経用紙
o水墨画用紙
o和紙
o扇面
o集印帳
o文鎮


o下敷
o筆巻
o水滴
o扇子・うちわ
oカルタ
o巻紙
o一筆箋
o便箋(料紙箋)
o封筒
o料紙箋セット

o収納用品
o表装
oゆび筆
oストラップ
oその他小物

"篆刻用品
o印材
o印泥
oその他


"額・軸類
o軸
o仮巻(半切)
o仮巻(八ツ切)
o額
o半紙・半懐紙額
o色紙額
o短冊額
o大色紙掛
o寸松庵掛
oはがき掛
o姫色紙掛
oうちわ掛
o半紙掛

"書籍
o本

o競書雑誌(バックナンバー)

"日本教育書道研究会用紙
o硬筆用紙

oペン字用紙
"訳あり処分品





漢字用墨KANJI

漢字用墨KANJI

かな用墨KANA

高級油烟墨HiC-yuenboku

唐墨Karasumi

青墨・松煙墨Blue/SHOEN

絵手紙用墨

茶墨CHABOKU

朱墨AkaSumi

古墨

金墨

釣鐘墨(拓本用墨)

墨液





@ 液体墨について
液体墨とは、固型の墨に対して、液体(練状の物も含む)の墨を総称して液体墨という。
戦後、用途の必要に迫られ、数々の液体墨が創造開発されてきた。その品質向上と利便性により、今後、書芸術の発展に寄与してゆくであろう。古いものを守り、伸長してゆき、その中で、今まで不可能とされて来たもの、満足でなかったものが飛躍的に改善されたり、新しいものが発明されてゆく。それらが書道文化を発展させてゆくものとなるのである。

A 液体墨についての考え方
 戦後、書道が復興し、著しく隆盛発展をとげたが、大作主義にたいして、磨墨のための時間と労力に悩まされ、即座に大量の磨墨液が造れる墨を強く要望された。研究を重ねられ、大作に使用できる練墨の開発に成功致した。
 その後、こ固型墨にない墨色や、墨質、新しい独特の感覚や色彩、墨質を開発された。

 液体墨は、夫々固型墨にない個性を発揮し、書芸術の進展と共に、固型墨の代用品としてではなく、独特の新しい分野を確立して、さらに今後も発展してゆくことはまちがいない。そうした意味で、それまで考えられなかった書作の部門が確立されたのである。



a 液体墨と固型墨の相違
液体墨も固型墨もその基本とする原料はほぼ同じで、液体墨は、液状あるいは練状のため、防腐剤、安定剤の薬物を使用していることが違うだけで墨としては同じです。
例えば味でいうと、生の鰹と鰹節の違いであり、使用の面からいうと、新薬と漢方薬の違いと思って頂ければ良いと思います。

b 液体墨の特質について
 世の中に完全無欠な物が無いのと謂う考え方は排除し、固型墨は良い天を以て所作くする部門、硯で磨ることによって生まれる味わいのある部門にまい進すればよい。
 液体墨は、固型墨の補完商品ではなく、液体墨でしか表せない書作してゆくこと、マンネリを打破することが大切である。

 こうした割切に対して、書道家の力量が、ウィークポイントを逆転させ、長所をさらに伸長させてくれるのを期待するものである。













   ― 墨の知識 ― 

一、墨の寿命と価値

● 墨の寿命

 墨の寿命は墨が一定の水分を保持しているかどうかで判断されるが、墨中の水分が枯渇しだすと、墨は老衰期に入り、完全に水分が枯渇した時、墨の寿命のつきた時となる。手に持つと非常に軽くなっているが、形はそのまま原形をとどめている。このような状態になった墨は、
 一、硯にて磨るとカスカスとくだけるようにおりる。
 二、磨墨液が水になじまない。水と墨とが分離して、書けば水だ
   け外側へ分離して流る。これは膠が長い年月をかけて分解し
   たために起こる現象で、炭素は元のまま残っているから起こ
   る。
   選別された良い原料にて造られた墨は、長年月の経過に
   より、煤煙に佗び寂びが現れ、当初、黒々としていたで
   あろう煤煙の色も、しっとりとした、多少白けてはいる
   が落着いた色になっている。ただ、表具すると散ること
   があるようである。
 三、墨輝、生彩がなくなっている。原材料の選別技術の良
   否、墨の保存場所の温度、湿度の相違により、墨の寿命
    のつきる日は千差万別である。
   墨の寿命のつきる時期が、製造後五〇年なのか、八〇年
   なのか、一〇〇年でくるのか、未来のこと、何年で寿命
   がつきるか、呼吸する墨は、製造段階の諸条件、使用中
   の諸条件、保管状況などにより、それに偶然性もあるか
   もしてない、
   同一、共同・共通の評価はできない。書作の結果が、唯
   一で、すべての判断材料なのである。

 これらのことを考え合せ、選別された原料を製造時によく鍛錬し練り合わせ、原料の煤煙と膠の結合を良くしておくと、墨質が均一になり、墨の生地が美しく滑らかになる。墨の外面が滑らかに均等になる程、墨の表面が乾いて内部の水分の発散のスピードを遅らせることができる。新墨のときは、時として急激な湿度の変化によって表面が乾きすぎ、内部の水分のいき所がなくなるため、墨が割れることもある。
この時期は製造後、一年〜一年目あたりの墨にみられる。その後、墨の内部の水分と外気の湿度との調和が保たれている間は、墨は生きつづけるわけである。墨を造る際、この墨の寿命を考え、墨色や墨質等の条件を踏まえて造ってゆく。
寿命のきた墨は、書くと上種々無理が生じるが、拓本に使用すれば、実に得難い墨となる。
多少薄墨にして、何回も拓して墨を積み重ねれば、美しくすっきりした拓本が取れる。寿命のきた墨の特長である墨と水の分離する性質を利用しているため、拓面には墨のニジミは出ず、ただ水が滲んでゆくだけである。なお、紙面に叩きこんだ墨は、表具しても散ることはないようである。実に拓本にはこの墨以上のものはないという評価のようである。





古墨 履歴千言照今古 乾隆年製 含経堂蔵墨 (107mm x 38mmx 14mm) 400



 ― 墨の知識 ― 

三、墨の選び万と保存

(1) 墨の選び方
墨の評価は、墨に使用した香料、特に振替によって判断したり、墨の形や彫り、持った時の重さや手応え、墨肌、墨を叩いた時の音、外装、墨の雰囲気といった外面的な面を総合して決定されるのが常であるが、これも間違いとは言い切れないのである。
墨は、作品を造るための材料であり、材料は作家にとっては、ア使いやすく、イ思いのままの表現できるものでなくてはならないのではない。
墨を選ぶとすれば、少なくとも使いやすい、書きやすい、運筆が思いのままできる等と言ったこと、思うような墨の発色具合であることが、墨を選ぶ根本的な条件である。そして実際に書いて自信が持てるもので合ったら最良のものであるという事になるのではなかろうか。

 @ 墨肌は木型の木目が良く写し出されているものが良い。
   これは、煤と膠の練りが良く、職人の技術が良いので、
   墨の流れが良く発墨もよい。
 A 大きくて軽いものよりも、小さくても重いものが良い。
   市場で販売されている墨の大部分は製造後二?五年ぐらい
   のものであるが、古墨であれば軽くなっているか、古墨
   の販売数は実に少ないもので、小さくても重いものは、
   墨の密度が高いということである。これは、墨を造ると
   き、良く錬り込んで造られたものであるということ。
B 墨を叩いた時、乾燥した澄んだ金属音に近いものが良い。
   墨の音が湿ったようなものは発墨が悪く、墨色に生彩が
   ない。

これらのことに気をつけて墨を選ぶことが重要である。




次に、ここで一般的に良い墨と言われて条件について触れておく。


●墨色について

上級品、下級品を問わず品質それなりの冴えた美しい輝き(墨輝生彩)のある墨色が良く、淡墨系においては、芯と湊みが調和のとれたもの、そして全体に暖かく、上品な感じを与える墨色が良いとされている。これは墨の体質「墨質」 によって大きく左右される。

●墨質について
墨質を良くする最大の条件は、煤煙と膠が均等によく練られていることです。このことにより、磨墨液の紙への浸透性が良くなり、磨墨液の暢びが良い。これでこそ、濃淡潤渇筆の拙速で五彩ありと言う墨色の変化が出るのである。ま摺ったときの硯当りが良く硯に磨墨粕(墨を墨を摺ったとき出る粕で、墨液が乾いて固まった粕でないもの)が溜らない。上質なもの程、冬期に磨墨液は、凝固(ゲル化)しにくくなっている。
これら条件に備えた墨は、墨の地肌が木目の細かいしっとりした美しい肌で、一見して柔らかく感じるもの、俗に言う姫肌というものを持っており、荒く硬い感じの墨と比べればよく理解できると思います。




(2) 墨の保存

 選ばれた墨が、長期間保有され古墨となってゆくが、一般的な墨の保存法について述べる。墨は日々の気象条件によりたえず変化しており、墨は生きているのである。湿気の多い日は墨は湿気を吸収し、目方が重くなり、乾燥した晴れた日には、墨の中の水分を放出して、目方が軽くなる。
このように、自然環境に順応して墨は生きつづけ成長している。墨は自然環境の中に適応して置けば良いのであるが、自然環境の中には、雨の日も風の日も、太陽の照りつける暑い日も、寒く冷たい吹雪きの日もあり、これらの環境では墨も裸では生きてゆけない。墨が長くその生命を保ち、徐々に変化して生き長らえてゆくには、それなりの環境が必要である。たとえば、四季の影響が直接及ぼすことがなく、温度変化が少なく(約一八?二〇℃)、急な湿度の変化のない(約六〇%前後)ところ、土蔵蔵などが良いが、一般家庭の身近には定温倉庫はない。自分達の生活空間の中で前述した環境によく似た場所は、と考えれば、押入の奥や、箪笥や机の引出しの中、それも、人間が快的に過ごせるようにと冷暖房設備のした部屋以外の部屋に置かれているこれら家具の中が適しているのではないだろうか。また保有する場合は、墨は裸のままより、箱に入れ、和紙を何重か巻いたた方が良いであろう。プラスチックの箱やビニール袋は生きている墨にとって良くいのでしないこと。湿気が多くなったとき蒸れて、カビが発生し腐ることがあるので注意すること。温度差が大きくない状態においてあげること。夏季、冬期に使用する冷暖房機により部屋の温度、湿度が極端に上下することが認められる。例えば、鉄筋の部屋では、?風暖房機では三〇?一五%、これ以下になることもあり、石油ストーブでは五〇?七〇%にもなる。木造家屋では、平均的で四〇?七〇%とその構造等により大きな開きがある。




 ― 墨の知識 ― 


五、墨と紙

墨と紙は調和しなければならない。しかし、まず紙をえらび、それによって墨を選ぶ。ただお習字に使用する墨なら別ですが、書作品を作る場合、墨のもつ個性を充分に発揮出来るような紙を選び、また作品を構成する文字やその文字の情感や意図によって、墨と紙の調和を考えて、それに合った墨を選ぶ必要があるという事である。
戦前は、臨書中心であったので、個性は全く重視されなかったが、戦後以降、書道は会場芸術として発展してきた。現代の書道は、特に個性のある表現や、創作が求められるようになり、したがって墨にも個性を明確に打ち出して創り出してゆかねばならなくなったのである。個性ある書作のためには、個性のある墨出なければならず、個性的な墨を造れば造る程、書道家の要求が繊細なものになり、その用途は狭くなり、墨の真価が充分発揮されることが必要になる。

ここで特に紙との調和がさらに必要になってくる。墨は体質的に、主として唐紙に向くもの、和画仙に向くもの、加工紙に向くもの、和紙に向くもの、洋紙に向くものと分れてくる。したがって作品を書く場合、その作品の意図にあった墨を選び、またその体質にあった紙を選べば、個性ある作品の効果を上げていくことになるという事である。











 ― 墨の知識 ― 


七、書と画と墨

画墨と書道墨、墨液、・・・・分けて考えることはない。元来製造目的、用途など、墨製造者の考えつかないような素晴らしい作品に出会うことも珍しくない時代となっているが、ここでは一般的なとらえ方でそれぞれについて述べる。

●画 墨 墨色は派手に、濃淡の使い分けにより遠近感、
      距離感が表現でき、
      作品に立体感を持たせるようにする。
●書道墨 墨色は地味に、濃淡による距離感はあまり必要
      としませんが、平面に美しく、おとなしく表現
      できるように、一般墨は造られている。

●画墨の種類
      古来よりの三色、青系・茶系・赤紫系等があり、
      表現される墨色が、透明感のあるもの、ないも
      の、中間のものとに分けられ、それぞれ表現さ
      れる対象物により使い分ける。
 @ 透明感のあるもの
      柔らかく美しい深さのある感じの作品を描く時、
      例えば、雪景色の雪の柔らかさ等の表現
 A 透明感のないもの
      強く硬い感じのする作品を描く時、例えば、
      岩石等やそれに類するものを描く時に選ぶ。
 B 中間のもの
      一般画墨用として広範囲に使用されている。

 以上のような性質を備えた画墨の墨色は、基本的には、明るさと美しきの具備したもので、暗さや汚なさがあってはならないとされている。そして、暖かさと品位の持った墨色で、ちょっと派手気味のものが好まれる。しかし、暗さ汚なさは墨色に強さを持たせるのに大事な要素でありますから、それも洗練されたものが好まれる。
 現在画墨には、書道墨の古いもので、暗さ汚なさの落着いたものを使用されているが、俳画等には白紙の部分が多いため、比較的暗さ汚なさが目立たず調和するが、墨絵として大きな作品を描く時、書道墨の持つ距離感の少なさが作品を平面に見せ、暗く汚なく見えるため、墨絵は難しいとされている。
墨運堂 墨汁 玄宗 中濃墨液 作品用 500ml 【開明】精製書仙 200ml
【墨色】・紫紺系の純黒
作品用「玄宗」は固形墨の持つ条件,書き味・のび・紙への浸透性・表具性をすべて備えた液体墨として開発されました。
鉱物性直火焚煙の紫紺系の色調は,黒味の強さを表す
『墨液 液体墨 書道用品』
粒子が細かく、筆運びが軽く、落ち着いた黒色で、仮名、漢字かな交じりに最適です。













墨 文房四寳 sumi


                  松煙墨

松煙の製法(紀州はらまつ松煙)

○原 料
 松煙焚きは山の下見から始まる。山は、直接潮風の受けないところが良い。そして、日照の良い地味の痩せた所、若木より老木、それも雑木と混生した赤松が好まれる。ひと谷に直径一尺以上のものが二千本程度生えているところ(これで年間四〇俵程度生産できる)を選び山主と交渉、契約年限は五.十年が普通で、それも良い山は後山と称して契約を更新し、二十年、二十丘年と採集することがある。一本の松からは数年から十数年探ることができる。
紀州煙は生木より直接採取したので生松松煙と称し、これに対して松の切り株、落松で造った松煙は落松、根松松煙という。

○用具と用語説明
長場 松煙を焚く製造の場所。
長場の中にある通路
尻屋 長場の外側の入り口。
くすべ 乾燥場または乾燥する作業をいう。
居小屋 住居部分。
焚き子 松煙の火入れ作業をする者。根気のいる仕事なので普通老人、子供がこれに当る。
たこ 煤煙をはたきいれるチリトリのような容器。66cm×78cmくらい。
金杓子 焚き子が肥松を二本ずつのせてカマドの中に入れる道具。
はず 傾斜地の松にはら入れしたり採集したりするときに足場として用いる棒。
はず縄 はず棒をくくる際に使用する棕櫚皮で作った縄。
あごた 焚き崖の障子にあけた火入れ窓。
とこ 焚き場の床面、または松煙にまじった砂、土くれ。製墨業者は、「と
こ」か混じっていると非常にさらった。
掃き番 掃き落しの作業、またその当日。
たこゆり 松煙に混った小さい土砂などを取るため、たこを揺ること。
ふみおけ 松煙を踏み固める桶。素足で踏み固め、さらに木の棒でおこして、また踏み固めたりした。
掃き箒 藁の穂先で作った扇形の箸、松煙を掃き集めるのに使用する。
うぶはら入れ 最初に桧皮を落し、木はだに七.八寸の水平にきざみを入れる作業をいう。
 ・二回目の作業…二番はら
 ・三回目の作業…三番はら
一回取るごとに一枚ないし二枚ずつ上部にはつりあがる。十五枚以上のものを、高ばらという。

○採煙部屋
 工場は図のように長さ十二間、幅二・五間(乾燥場の部分のみ二五間突出)約三十三坪のもので、最初に設けられている屠小屋につづけて、松置場、乾燥場、焚き屋(良場) の三つのものが連接される。松置場は二間に二間半の五坪のもので、勿論採取してきた肥松を積んでおく所、その隣に「くすべ」と呼ばれる乾燥場を設ける。
 乾燥場には乾燥室のほか風呂釜が据えられているが、これは入浴という実用目的のほか、燃えやすい松村を扱うための防火用水の役目をも兼ねている。長場は一番肝心なところであるため特に入念に作られる。長さ八間、幅二間半のその建物の構造は拝み柱という合掌造りの体裁をとり柱の位置が真申の通路を塞がないように工夫されたもので、二十坪の床は全体に粘度を壁土を練るように練って踏み固める。

 床が出来ると、今度は真申に約半間幅の良場の庭と呼ばれる通路をとり、その両側に各々八室(これが規準で、この場合「六長場の小屋となるが、原木の多少によって各九室の十八長場、各七室の十四長場となることもある)ずつに部屋を区切る。
 各室は、和紙を貼った障子で四面を囲んだ各部屋の中央に33cmの竈をアンカ状に築き上げたところで煙を出し続け、この煙排出の穴の調節で、品質が決まる。



 身が乾燥し、在庫期間の長い物は、それだけ乾いて硬くなる。中身の減らない物を造るよう取引先から指示がありますが、中味の乾き難い物を造れば、作品が乾かない。それでは用を為さないし、容器の気密性を高くすれば開閉しにくい等々、色々苦労していたが、そのうちビニールチューブの生産が始まるので、早速これを使用した。容器の方針が確立致したので、後は製造技術を開発すれば良いだけで、その後の練墨は順調に伸び、学童用の練墨墨の精から溶液墨の精、条幅用墨の精(作品用)のうぼく作品用墨の精、超濃墨用墨の精、添加用墨の精まで、六年間程の間に開発した。これ等は全種日本で初めて開発された製品でる。

 昭和三十一年、練墨のように溶かさずにすぐ使用できる墨汁でない液状の物を目標に計画し、研究開発にかかる。

九五年かかって、膠を糊剤とせず、日本で初めて合成樹脂と炭素を原料とした液体墨、墨の精墨液を市場に出させて噴きました。その後は、作品用玄宗墨液、高級墨液天爵、学童作品用に陳玄墨液等発売させて頂いております。















 ― 墨の知識 ― 


二、墨の使用時期

 墨は、型人後、最短で、三?四ケ月で使用は可能だが、粘り暢びが悪い、あるいは、墨輝生彩が出ない、ということがある。

○濃墨系の墨(一?三年)
小型の一平型の小さい物では一年間(完全越冬1回)、
二型〜五型程度で丸二年、大きな厚味のある墨は丸三年、
 完全三回越冬。
ただ、最良な結果を求めるには、墨の保存場所に留意することが重要である。
書作によって求める墨に違いがあるので保存法を間違いのないように心がける。

○淡墨系の墨(五?七年)
・淡墨系の墨は芯と滲みの分離が一番大事な問題。そして滲みは澄んでいなければならないし、墨質は徴密であるから、墨の中の水分の出方が遅く滲みも遅いのである。また早く乾かしてしまったのでは、芯と滲みの生命線が美しく出ないし、透明度か落ちてくる。
そのため墨の乾きが遅いように油を加えて水分の発散を急激にならないよう押さえている。時と場合によって早く使用するようなことがあるが、この時、泡になって出てくることがある。一般には、五年から七年といわれている。その他のことは大体濃墨系の墨と同じである。濃墨系・淡墨系の墨とも製造後、理想の年数を経過すれば、墨本来の墨色に落着きが出てきて落ち着いた作品が生まれるのである。







  箱入り端渓硯 楕円硯 竹

        古  墨
 ― 墨の知識 ― 

四、墨と硯
 
 理想的な磨墨液を造るには、墨質の緻密な墨を、鋒鋩が細かく、よく出た硯で摺ることである。
この磨墨液は、粒子が細かく、暢びもよく、また紙に浸透し易く、墨色も鮮やかで、書き易い最も理想的な墨の液となる。
ところが一般には、このような上質の硯が高価で手に入り難いので、墨質が軟かく、摺り易い墨で無理に手の力で押し潰し、早く墨がおりて濃くなるのを良い墨だと言う単純な伝統的観念がある。
しかし、このような墨の磨墨液は、墨色が汚なく、紙面に乗るだけで紙の中まで浸透せず、嫌な光沢が出て光り、淡い時は墨と水が分離するのである。また墨の液がドロつき、暢びが悪く汚ない渇筆が目立つ書作となるのである。

以上の二つの例を見て、硯が良質のものが一般に少ないため、墨の方で硯に合わせた結果がこのような墨となり、早く濃くなる墨として大衆に受け、良い墨というようになったのではないかと思うところである。硯の良質のものが簡単に出来るようになれば、比較的硬い良質の墨が使用出来ることになるであろう。
中国では、墨と硯と紙が揃っているが、日本には良質の硯石の資源が乏しく、一般には市場に少ないようである。そこで理想的な磨墨液の摺れる硯を研究し、墨の暢び光沢、ニジミ等の良い墨の液を得られるよう、技術の開発に努力致している人たちが多くいるので、待ち望むところである。


   箱入り麻子坑硯 楕円硯 金線入 梅 野面











 ― 墨の知識 ― 

六、墨 と 筆

墨は、硯という媒体で「磨る」という行為により、水との融合によって墨色を発揮するのですが、筆は、その分量の調整、紙の上を運ぶ速度、角度、圧力・・・・など重要な役割によって個性が発揮される。
筆には、毛質も硬い豪毛、柔かい柔毛、そして、毛量、長短がある。白色系と茶色系の毛がある。
筆の毛の太さも様々で、長さも、超長鋒、長鋒、中鋒、短鋒、超短鋒がある。
その筆が硯により、紙により、書き手によって、紙との間に抵抗が加わり、この抵抗から生じる摩擦熱の度合いによってさまざまな墨色に変わる。
同じ条件の墨液であっても使う人によって異なる色が出るという理由は、ここにある。













 ― 墨の知識 ― 

八、墨と表現効果


〈起濃墨・濃墨向の墨〉
・濃く磨った墨を、なお磨り込んで、ドロドロにして、硯を傾けてもすぐには流れ出ないような時、超濃墨といい、この磨墨液を作品及び練習用に用いる場合は、
一、粘い磨墨液であっても、暢びの良い物にしておかねばならない。
二、墨溜りを光らないようにしておかねばならない。
三、厚みのある墨輝生彩のある物にしておかねばならない。

右の三条件を満たしても、新墨では、すぐには無理で、少なくとも製造後三年以上枯らせた物でなければと思います。墨が古くければ古い程良い。
この濃墨・超濃墨向の墨は、淡墨・超淡墨向には不向である。しかし、十年、二十年と経過した物を、昔からあるように薄墨的に使用すると滲みの無い、素朴な濁りの味のある墨色を呈す。但し、上質の墨でないと美しい色は出ない。

・濃墨とは、磨墨液を超濃墨に磨り込む手前のちょっとド口つき始める前後の濃度をいう。
墨はこの濃墨の時が、墨色に厚味、強さがあり、墨輝生彩の上に、艶っぽさを持ち一番墨の魅力があり美しいと思います。

●墨の銘柄=写経墨、はな橘、天爵、龍翔鳳舞、
清?、墨精、抱朴含真、玉品、古光


〈中間程度の濃度の墨〉
濃墨系から薄めて中間程度の濃度にしても、淡墨系から濃くして中間程度にしても、墨色の墨輝生彩に、物足りなさを感じますので、最初から中間程度の墨色を目標にして造ってあります。
●墨の錦柄=顕微無間、陳玄、黒松使者、他


〈淡墨向の墨〉
濃墨向の墨は、墨の濁りを美しきの基礎にして造ってあるのと反対に、淡墨向の墨は、墨の澄みを美しきの基礎に、各種の煤煙の持つ根底の色を、個々に調和させ、澄んだ美しい墨にしてあります。
●墨の錦柄=
墨運堂 墨汁 玄宗 中濃墨液 作
品用 500ml
呉竹 作品用書道液〈書芸呉竹 紫紺系黒 1.8L〉
作品用墨液「玄宗」
墨の持つ絶対条件、書き味のよ
さ、暢びのよさ、浸透性、深み
のある品位、立体感、表具性、
などの諸条件を備えた液体墨

墨色に赤みを帯びた幽遠な色を
表現するため最も贅沢な造り方
純油煙を原料とし、独自の製法で造り上げた超微粒子の作品製作用書道液
油煙墨の優雅な墨色が特徴
紫紺系黒、濃墨では深い

呉竹 濃墨液 墨の香 No.17 作品用 書道用品 高級液 特選龍光 濃墨 500ml
書道 墨 墨液 墨運堂
粒子が大変細かく水に溶けや
すいねり墨

容易に大量の書道用液が得ら
れる

紫紺 180g濃墨作品用練り墨
4倍以上に希釈、紫紺系を帯び
た格調高い墨色。
〈墨色〉品の良い紫紺系の黒〈香料〉白檀「植物性芯焚桐油煙」
「天然膠製墨液」固形墨と同じ原料(天然膠)












 
漢詩・書道の基礎知識














漢文委員会